伝わらぬもどかしさ

3年ぶりに両下肢の装具を新調することになった。当たり前だが、「ワンオフ」なのでかなり高価になる。従って特別な場合を除き、この周期でないと国から許可は下りないのだ。自分の装具は、両下肢ともSLB(Short Leg Brace=膝下装具)と靴がセットになったもの。材質は左足のSLBが主に木、革、金属の支柱、マジックベルト。右足は樹脂、カーボン、マジックベルトで、靴は両足共に革で出来ている。実績のある確かなメーカーでないと、微妙な感覚を調整することは不可能に近い。同型の装具でさえ、まったく同じ感覚で履けるようになるまでは何度も調整をする。

実は左足の筋力低下が著しく、膝を支えることが厳しくなってきたため、膝上のLLBに作り替えることになった。チタン製のジョイントで歩行する時だけ膝を固定するのだ。このタイプは13歳頃に一度使ったことがあり、手術を経てからずっと今のタイプを使ってきた。

昨年12月に型を取り2月から仮合わせを行っているが、まったくフィーリングが合わない。というよりまったくの別物なのだ。膝折れの心配をしないで立つことは出来るし重量も軽いのだが・・・歩けない。一歩が踏み出せない。恐怖感ではなく、どう歩いて良いのかがわからない。製作者は、「40年もSLBで歩いてきたから慣れれば大丈夫」と言うが、単にそれだけの理由ではないような気がする。他にもズボンに収まるのかとか、クルマの長距離運転に耐えられるのかという心配がある。結局2度の仮合わせでしっくりこなかったため、今月中にもう一度型を取り直すことにした。そして、LLBが合わなかった時はSLBにカットして、膝を補強する治具を付けることになった。

現在のメーカーとの付き合いは20年ほどで製作者も変わらない。自分の足を知り尽くしているが、同じ感覚になるまでには3~4回の仮合わせを行う。ただ、今回だけは違う。自身の足に感じないというのは初めての感覚だ。どうやれば十代の時に使っていた感覚に近づけられるのか。伝わらないもどかしさは、向こう岸の見えない大河に船を出すようなもの。いつものように接点を見出せることが出来れば良いのだが・・・。

1403101.jpg 左側が左足の装具。材質は異なるが、足首を固定する目的は同じ。

1403102.jpg 靴の部分。膝折れを防止するために靴底にゴムを貼ってつま先を高くしている。2ヶ月に一度自身で貼り替えをしている。


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