スポーツに暴言はいらない

同じスポーツの試合で、対極的な出来事があった。
ラグビーの試合で、釜石シーウェイブスと対戦した横河武蔵野アトラスターズのある選手が、スクラムを組む際に「おまえら震災で頭がおかしくなったんじゃねぇのか」という暴言を吐いた。チームとしての謝罪コメントは発表したが、以後チームのwebサイトは開けなくなっている。エキサイトして思わず口走ってしまったのかもしれないが、被災した方たちが耳にすれば、少なからず心が痛むひとことに違いない。これまでいろいろな人が神経を逆撫でするような言葉を発しては、その立場を追われている。彼も30日間の対外試合出場停止処分を科されたが、未だに本人からの謝罪はない。

一方、男子サッカーのW杯3次予選「日本対タジキスタン」が行われ、8-0で日本が大勝した。ここまで力の差が出てしまうと、負けチームはとかくラフプレーに走りがちなのだが、タジキスタンは最後までフェアプレーに徹した。終了後の監督インタビューでラフィコフ監督はこう述べた。
「私は、日本チームをリスペクトしている。我々よりずっと高い位置を狙っている選手にケガをさせるわけにはいかない。最後までフェアプレーで戦うという姿勢は選手たちも同じだ」
普通こんなコメントを出せるものではないはず。遠い日本まで来て、アウェイのド真ん中で戦って8点を奪われれば、自暴自棄になってもおかしくはない。タジキスタンが紳士的に臨んだから、日本も手を抜かないで全力で戦った。「そこまでやらなくても」「少しぐらい手を抜けばいいのに」という意見もあるだろうが、選手やサッカーが大好きな我々は、それを望んではいなかったと思う。
 
試合の大小に関わらず、相手を見下したり暴言を吐けば非常に後味の悪いものになってしまう。全力で戦い、フェアプレーに徹したその先に、腹の底から泣いたり笑ったり出来る本当の勝敗が待っているような気がした。

GO TOP
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。